6位入賞を果たした赤崎暁(26=九電工)が国際映像の主人公になった。
35キロ付近から40キロ手前の最終盤。5位から20秒前後の差で2位集団を追っていた約5キロの間、国際映像はずっと赤崎の背中を映し続けた。
レースはパリの中心街に戻り、セーヌ川沿いの一本道をエッフェル塔に向かって走る、まさにパリ五輪のハイライト。赤崎が必死で前を追う姿と、エッフェル塔が見事なコントラストとなった。
沿道を見れば3000メートル障害8位入賞の三浦龍司(22=SUBARU)、日本女子中長距離のエース田中希実(24=ニューバランス)が給水係を務めた。田中は、大迫の帽子の交換役を託されていたという。陸上界がまさにチームジャパンで、男子マラソンを戦った。
森下が92年バルセロナ五輪で銀メダルを獲得して以来、五輪のメダルがない男子マラソン。女子も04年アテネ五輪で金メダルを獲得した野口みずき以来、メダルがない。
世界に水をあけられている日本長距離界が、チームを挙げて世界を追いかけた。赤崎の背中はまさに、その象徴だった。
そしてその映像は土曜の夕方にさしかかる日本に、勇気を与えた。



