【パリ=松本航】23年世界選手権銅メダルで世界ランク5位の早田ひな(24=日本生命)が、初の五輪メダルへ王手を懸けた。

同168位ながら情報の少ない伏兵ピョン・ソンギョン(北朝鮮)を4-3で下し、準決勝に進出した。

ゲームカウント3-1としながら、第5、6ゲームを落とし、フルゲームの熱戦となった。最後は自慢のドライブを打ち込んで振り切り「粘りが得意な選手だと思うので、その粘りをさらに自分が粘り返す気持ちを持って。コースの選択もそうですし、自分が勝負にいく時、いっちゃいけないところだけ、頭の中で整理して試合に入れた。ああいった状態で常にリードを保ったまま、勝つことができたと思います」とほほ笑んだ。

前日7月31日夜の4回戦突破後は、石田大輔コーチも懸命に相手を分析した。

「そんなに(ピョンが)試合に出ているわけではないので、映像分析(の素材)がかなり少ない中で、昨日から何回見たか覚えていないぐらいです。20~30回ずっと見た。絶対数が少ないので、たまたまのミスなのか、苦手なのか、なかなか分かりづらい。特に左(相手)の試合がほとんどなかった」

使用ラケットに関しても「色は分かったりして似たものを見たけれど、結構どれか分からなかった。初めてのラケットとラバーの組み合わせは何千通りあっても、トップ級になると絞れてくる。その球筋は読みやすいけれど…。(今回は)『ちょっと違うかもしれないけれど、これでいこう』と対策をしました」

午前2時に就寝し、起床は同5時。そんな周囲のサポートもあり、2日の準決勝に駒を進めた。

世界ランク1位の孫穎莎(中国)への挑戦に向け、早田は「オリンピックという舞台でベスト4に入れたのは、自分の中でうれしいことですが、自分自身がここを目指して頑張ってきたわけではない。本当に明日の勝負、明日勝つために3年間“チームひな”でやってきたので、殻を破れるように、壁を越えられるように頑張りたいです」と力を込めた。