東京五輪5000メートル代表の田中希実(21=豊田自動織機TC)が、4分10秒06で優勝した。

5月9日に東京・国立競技場で行われた五輪テストイベントでは4分9秒10。4分5秒27の日本記録を持つ田中は、残り1周でギアを入れたが「思っていたようなタイムで上がれなかった。(4分)10秒かかってしまったのが残念でした」と率直な思いを明かした。

5月中旬までは連戦をこなし、そこからは強度の高い練習に取り組み始めた。だが、質には納得がいっていない様子で「『できた』だけじゃなく『できた』の質を上げていくような6月にしたい」と意気込んだ。

24日からは今回と同じ会場で、五輪出場権が懸かる日本選手権が行われる。1500メートルの五輪参加標準記録は4分4秒20で「一番理想的なのは、参加標準を切って優勝すること。去年優勝できたので『引き続き優勝したい』というのが、最低限の目標です」。2連覇の先にある景色を目指す。【松本航】