東京都の小池百合子知事は19日、東京オリンピック(五輪)・パラリンピック期間中に都内6カ所で開催予定だったパブリックビューイング(PV)をすべて中止すると発表した。

人流抑制などのための見直しとし、都立井の頭恩賜公園など一部は新型コロナウイルスのワクチン接種会場に転用する。小池氏はこの日首相公邸で菅義偉首相と会談。菅氏にも伝え「理解を得た」と話した。

都は組織委員会と共催で、都立代々木公園と井の頭公園にライブサイトという大規模PV会場を計画。ほかに都として都立日比谷公園、都立上野恩賜公園、都立大学南大沢キャンパス、調布駅前でもPVを予定していた。代々木公園で準備が始まると批判が噴出。代々木公園では五輪期間中のPVを中止し接種会場への転用を決めたが、井の頭公園について武蔵野市が中止要望を都に提出するなど、各会場で中止を求める動きが続いていた。埼玉、千葉、神奈川、茨城の各県もPVを中止。千葉と神奈川は聖火リレーの公道走行も中止している。

菅氏と小池氏の会談は5月21日以来。小池氏によると、会談は約1時間で、ワクチン接種を加速することで一致した。また財政支援も改めて要請し「総理から力強い回答をいただいた」とも説明した。観客数上限を決める21日の5者協議に向けて、意見交換もしたという。