日本スポーツ振興センター(JSC)は14日、東京・新宿区の国立競技場で勤務する職員1人が新型コロナウイルスに感染していることが確認されたと発表した。

この職員は4月2日の出勤を最後に3日から休暇を取得していたといい、保健所の指導の下、この日から自宅療養していたという。5日に発熱し、8日に医療機関を受診してPCR検査を受けた結果、13日に陽性反応が出た。

国立競技場は今年1月から東京オリンピック(五輪)・パラリンピックの準備工事が行われており、同月11日の全国大学ラグビー選手権の決勝(早大45-35明大)を最後に、一般客の来場を伴う施設の利用がなかった。また、工事も国からの緊急事態宣言等を受けて現在は中断している。

職員は保健所の健康観察を受けながら、病状改善や体調回復に努めている。発症日(4月5日)以降は既に自宅療養していたことから、職場を含む国立競技場の従事者すべてに濃厚接触者はいない、というのが保健所の見解だ。国立競技場で働くスタッフで、現在のところ発熱等の症状がある人もいないという。

JSCは健康観察を徹底するとともに「引き続き、感染拡大防止と職員の安全確保を最優先に、関係各所と連携し、必要な対応を実施してまいります」としている。