東京オリンピック(五輪)・パラリンピック組織委員会の第37回理事会が12日午後、都内で始まった。冒頭、組織委の森喜朗会長(82)があいさつ。大会の来夏への延期に伴い、再確保の交渉が続いている全43会場について「8割程度の施設は、来年の利用について基本的な了解をいただいております」と報告した。

残る会場については「既に来年の予約が入っている会場」と、あらためて説明し「丁寧な調整を、これからも続けて参りたい」とした。

前回3月30日の理事会後の夜、延期が決定。4月16日には国際オリンピック委員会(IOC)とのトップ級幹部による事務折衝を行い、今後の大会運営の枠組みや、サービス水準の適切化と合理化を行うことで合意。共同声明を出した。その後は「毎週、確認の会議を行っております」と強調した。

今月10日のIOC理事会(オンライン)では、組織委として進捗(しんちょく)状況を報告。来夏へ向けた21年バージョンの新ロードマップも公表され、大会が目指す新たな方針として「参加者にとって安全・安心環境を提供する」「延期費用を最小化する」「大会をシンプルなものにする」という3つの柱が立てられた。

最新状況について、森会長は「大会計画をどのように見直し、どう位置付けるか。経済や社会の新たな情勢を踏まえ、慣例にとらわれず、安全・安心かつ、簡素な大会とすることが東京2020大会のあるべき姿と考えています」とした。

新型コロナウイルスの感染状況など、流動的な来年に向けては「来夏、どのようになるか。むしろ『にぎやかにやれ』と指示が出るかもしれませんが、現在は『華美なお祭り騒ぎ』が、多くの方の共感を得られるのだろうか」と謙虚に準備を進めていることを、あらためて述べていた。【木下淳】