東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長の発言が女性蔑視と批判されている問題に関して、日本オリンピック委員会(JOC)の山下泰裕会長が5日、都内で取材に応じ「五輪・パラリンピックの精神に反する不適切な発言だったと思っています」と述べた。

森会長は3日のJOC臨時評議員会で「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」などと発言した。このことについて、議長が閉会を宣言した後に名誉委員として列席していた同会長から東京大会の進捗(しんちょく)などを聞く時間だったとし、「厳密に言えばクローズした後なので、評議員の場ではない」とした。

約40分に及ぶ演説の中での女性に関する発言だったが、「最後は2020大会への期待で締めくくられ、指摘する機を逸してしまったというのが正直な感想です」と振り返った。発言が出たときには「『んっ』と思った部分はあった」という。

4日の謝罪会見の態度なども含め、世論には森会長の辞任を求める声が強いが、「本人が謝罪されて、発言を撤回されております。いろいろな意見があることは存じてますが、職務を全うしていただきたいと思ってます」と語った。