日本オリンピック委員会(JOC)が26日、東京オリンピック(五輪)日本代表選手団への新型コロナウイルスのワクチン接種に関する説明会を開いた。

原則6月1日に味の素ナショナルトレーニングセンター(NTC)で開始するが、6月下旬に五輪代表を決める日本選手権を控える陸上は、7月になる見通しも出てきた。ファイザー社製のワクチンは1回目の接種後、3週間空けて2回目を打つ必要があるが、笠原健司強化第一部部長は「7月23日の開幕までに打つ決まりはない。陸上は大会後半なので、各選手の出番から逆算して接種してもらえれば。陸上は7月からになるのでは」と話した。

笠原氏によると「1回でも打たないよりは効果がある」と医師から説明を受けているといい、1回だけ接種して参加するなど柔軟に対応する。候補選手も接種対象のため、予選前に打つことも可能とした。

選手側の反応に関しては「接種することで家族や関係者に感染を拡大しない狙いもある。責任感を持って受けてくれる感覚だ」と説明した。

ワクチンは、国際オリンピック委員会(IOC)が米ファイザー社と共同開発の独ビオンテック社から無償提供を受けるもので、国民への接種とは別枠。五輪の選手団は約1600人が対象と説明された。