東京オリンピック(五輪)・パラリンピック組織委員会が、五輪開幕50日前となる3日に大会の表彰式アイテム(表彰台、衣装、メダルトレイ、音楽)発表会を東京・有明アリーナで行った。

音楽は作曲家の佐藤直紀氏が手掛けた。大河ドラマ「青天を衝け」「龍馬伝」や映画「三丁目の夕日」にドラマ「コードブルー」などが代表作。楽曲については、使用や利用規定が明確に決まっていることから公募せず、複数候補者の中から面談をへて決めた。

コンセプトは「アスリートのための賛歌」で、国内有数の交響楽団とトップクラスのスタジオミュージシャン144人が集結。達成、勝利、困難、歓喜、感動、逆境、希望などアスリートのさまざまな思いを受け止めて、全てを包み込むことの出来る寛容な楽曲を目指したという。

佐藤氏は「奇をてらわずにアスリートが輝くことだけ考えた。この音楽が世界のアスリート、表彰台に上がった時に気持ち良く授与されることを願っております。あがいて作りました。なかなかメロディーが思い浮かぶことがなくて、つらい作業でしたが、五輪、パラリンピックが成功することを願って、第1優先としてアスリートのために曲を書きました。開催されることを願って楽しみにしております」と話した。

楽曲の長さに関しては、個人戦と団体戦では表彰式の長さが異なる中、どのタイミングでも気持ち良く表彰台に上がることができるメロディー設計になっている。全体で4分10秒あり、時間がかかるチーム競技などはループして流される。

東京大会では五輪が339回、パラリンピックが539回の計878回、表彰式(ビクトリーセレモニー)が行われる。この日の有明アリーナでは、東京都交響楽団と東京混声合唱団による生演奏も行われた。【木下淳】