東京オリンピック(五輪)に臨む女子日本代表、なでしこジャパンのメンバー18人を18日、日本サッカー協会(JFA)が発表した。主将はDF熊谷紗希(30=Bミュンヘン)が務め、背番号10はFW岩渕真奈(28=アーセナル)が背負うことが決まった。日刊スポーツで東京五輪まで、なでしこの試合を分析している、元なでしこジャパンで11年ワールドカップ(W杯)ドイツ大会優勝メンバーのFW安藤梢(38=三菱重工浦和)が、後輩たちにエールを送った。

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18人のメンバーが決まり本番まで1カ月。五輪経験者は熊谷選手と岩渕選手の2人ですが、若い選手は2人に頼るだけでなく、若さがプラスになるよう元気、明るさを出して、チームが1つになって戦う集団をつくりあげていってほしい。そんな期待があります。

私がW杯や五輪を経験した中で、なでしこには、メンバー全員が意見をぶつけ合い修正をし合って、試合を重ねるごとにチームが強くなっていくという良さがありました。そこが日本の良さでもあります。

戦術的には、日本の特長は攻撃のコンビネーションですが、いい攻撃をするためにはしっかりした守備の構築が大切。メンバーが決まったことで、ある程度メンバーを固定し、センターバック2人の関係性、サイドバックとサイドハーフの守備の連動で「どこでボールを奪うか」など、ここから本大会までの期間を、連係を高める有意義な時間にしてもらいたいです。

目の前の球際の争いで負けたり、隙を見せたら一気にやられるのが国際舞台。球際で負けない、泥臭く戦うことは、11年のW杯でも徹底してきましたし、なでしこらしさでもあります。そこは熊谷選手、岩渕選手が伝えていくと思います。まずは、日本のコンビネーションを生かしたいい攻撃を出すための強固な守備をつくりあげてほしいです。

東京五輪で真っ先にスタートを切るのがなでしこジャパン。みんなが注目してくれる試合になります。そこで、なでしこがいいスタートを切ることができれば、日本や日本選手団に勇気や元気を与えられると思います。大きなチャンスだと思ってやってもらいたいですね。(元なでしこジャパン)