新型コロナウイルス感染拡大で外出自粛の「ステイホーム」が続いている。アスリートも同じだが、世界を舞台に戦ってきた、たくましい選手たちのスマートフォンなどには「これ!」というオススメの風景がある。“映え”る絶景や思い出の街、風景など、思い入れある1枚を随時連載で紹介する。第8回はプロサーファー松田詩野(17)。

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【カリブ海の島国バルバドス】

サーフィン女子で東京五輪の出場権を条件付きで獲得している松田は、カリブ海のバルバドスで撮影した絶景を選んだ。3月に現地で行われる試合で訪れたが、新型コロナウイルスの影響で中止に。約2週間滞在を余儀なくされたが、代わりに素晴らしさを満喫。コロナが終息したらまた訪れたい場所になっている。

上空からも見とれてしまうほど青々とした海。透き通った水面を、優雅に泳ぐ魚たち。夕立後、海岸沿いに架かった虹のアーチ。島国が織りなす自然の美しさに、松田は「日本ではなかなか味わえない景色だと思いました」と振り返る。

バルバドス訪問は2度目だが、前回は試合会場と宿泊先の往復でほとんど観光できなかった。今回は練習の合間にマリンスポーツを楽しみ「シュノーケリングをした時、近くで泳ぐ亀や魚が見られました」と目に焼き付けている。波との相性も良く、練習するのにうってつけの環境だという。

3度目の訪問がいつになるかは分からない。それでも松田は「日本からすごく遠い場所で試合がある時ぐらいしか行かないけど、特別な場所」。また訪れる日を心待ちにしている。【平山連】

◆松田詩野(まつだ・しの)2002年(平14)8月13日、神奈川・茅ケ崎市生まれ。両親の影響で6歳の時にサーフィンを始める。茅ケ崎一中2年の16年に全日本選手権優勝、18年には世界最高峰チャンピオンシップツアー(CT)の予選シリーズである一宮千葉オープンで優勝。来年に延期となった東京五輪代表に条件付きで内定している。158センチ、48キロ。