テコンドーの東京オリンピック(五輪)代表は、男女それぞれ同居生活でレベルアップを目指す。五輪代表の4人は東京・北区のナショナルトレーニングセンター(NTC)で長期合宿を行っている代表の4人が21日、オンラインで取材に応じた。

57キロ級代表浜田真由(27=ミキハウス)と49キロ級代表山田美諭(27=城北信用金庫)の女子2人は3月からNTCの近所に部屋を借りて、共同生活を開始したという。互いに支え合い、競技にも好影響がありそう。15年世界選手権金メダリストの浜田が「練習も一緒にやっているので、『こうだったよね』とか、すぐ共有できるところがいいところ」と話せば、山田は「家でたわいもないことを話したり、一緒にご飯を作ったりするのも息抜きになっている」。食事は昼、夜はNTCで食べるが、朝は自炊。早く起きた方がやる流れという。同級生で家事もうまく分担できている。

男子の58キロ級代表鈴木セルヒオ(26=東京書籍)と68キロ級代表鈴木リカルド(20=大東大)の2人も、兄弟で一緒に暮らしている。コロナ禍で道場が使えなかった時期には、家にマットや器具をそろえ、近所迷惑にならないように気を付けながら、スパーリングなど自主練習に励んだ。オフでもゲームをしたり仲も仲良し。モチベーションの維持が難しかった時期には、励まし合ったりもしていた。兄セルヒオは「互い力になれているのかな」。弟リカルドは「延期で不安になった部分もあったけど、兄のおかげで一緒にがんばろうとなれた」と話す。ともに今は点数の高い回転蹴りの強化に力を入れ、目標も同じく「金メダル」と口をそろえた。