東京オリンピック(五輪)・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長(82)と武藤敏郎事務総長(76)が17日夜、東京・晴海で緊急会見を開き、19日に予定されていたギリシャ・オリンピアでの聖火引き継ぎ式が大幅縮小されることになったと発表した。五輪を3連覇した柔道男子の野村忠宏さんとレスリング女子の吉田沙保里さんが聖火をリレーする演出もなくなる。森会長と武藤事務総長は渡航を取りやめ、聖火特別輸送機は乗員だけで飛ぶ。18日に行われる予定だった羽田空港での出発式も中止になった。

聖火は既に現地入りしている組織委担当者が宮城の航空自衛隊松島基地へ運ぶことになった。

森会長は「大変残念だ」と述べたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響下、準備を進めてきた現地当局や欧州の混乱による決定には理解を示した。予定変更が相次ぐが、同会長は「予定通りの五輪開催は我々の使命」と強調した。武藤事務総長も「先ほど電話会議で決まったばかり。詳細は明日また話し合う。20日の到着式をどのような形でやるのか等、まだ決まっていない」とも説明した。