レスリング東京五輪アジア予選(カザフスタン)の最終日となった11日、男子フリースタイルの当日計量で57キロ級の樋口黎(25=ミキハウス)が体重オーバーで失格した。16年リオデジャネイロ五輪の銀メダリスト。この大会で上位2人に入れば東京五輪の代表に決まっていた。

「食生活、運動量、カロリーなど全部気をつけてやってきた。全力で一切の妥協なくやってきたが、(最後の50グラムは)極限の状態で落ち切らなかった」。会場で取材に答えた。「もう仕方ない。現実を受け止めるしかない。これが結果なので、覆すことはできない。心に刻みたい。帰国したら隔離期間もあるので、その間に気持ちを切り替えて、もう一回り身体を小さくしないといけない。できることをやっていって、あとは祈って待つしかないかなと思います。過去に計量で失敗したのは学生のときに一回だけ。海外では初めてです」。悲壮な言葉が続いた。

西口茂樹強化本部長は「今朝ホテルから計量会場に行くときには、まだ余裕のある雰囲気だった。でも計量会場に着いたら250グラムオーバー。規定の30分以内に頑張って落としたけど、あと50グラムが落ちなかった。こちらのサポート不足もあった。本当に申し訳ない」と述べた。

4月からはミキハウスに入社。「コロナ禍で先の見えない苦しい状況が続きますが、サポートしてくださる会社や応援してくださる皆様への感謝を忘れず、そして自身の夢のためにも東京五輪での金メダル獲得を目指しまい進してまいります」とコメントを寄せていた。

日本の57キロ級での出場枠獲得は5月の世界最終予選(ブルガリア)に持ち越される。