【秋の宮崎】竜の希望・龍空にインタビュー…人物に惹かれ継続取材を即決【ほのぼの】

選手の技術面に加え、人間性やドラマにも迫る田村藤夫氏(63)の「プレミアムリポート」は、中日の龍空内野手(本名・土田龍空20=近江)です。みやざきフェニックス・リーグ開催中に初めてのインタビューを行いました。

プロ野球

◆土田龍空(つちだ・りゅうく)登録名・龍空。2002年(平14)12月30日、滋賀・米原市生まれ。米原小2年から米原野球スポーツ少年団で軟式野球を始める。米原中では硬式の湖北ボーイズでプレー。近江では1年夏から正遊撃手。甲子園は18年夏、19年夏と2年連続出場。50メートル6秒0の俊足と、高校通算30本塁打のパワーも兼ね備えた堅守の遊撃手として注目された。20年ドラフト3位で中日に入団。今季は114試合の出場で打率1割8分7厘、1本塁打、18打点。プロ通算185試合で打率2割1分5厘、1本塁打、32打点。180センチ、77キロ。右投げ左打ち。今季推定年俸1350万円。


◆田村藤夫(たむら・ふじお)1959年(昭34)10月24日、千葉・習志野出身。関東第一から77年のドラフト6位で日本ハム入団。93年に初のベストナイン、ゴールデングラブ賞を受賞。93年オフ、巨人長嶋監督からFA移籍でのラブコールを受けたが、日本ハムに残留。96年オフには、ダイエー(現ソフトバンク)王監督から直接電話を受け、移籍を決断した。07年からは、中日の落合監督に請われ入閣。捕手としてONと落合氏から高く評価されたが、本人は「自分から人に話すことではない」とのスタンスをかたくなに守る。42年間のプロ野球生活を経て解説者に。通算1552試合出場、1123安打、110本塁打。@tamu2272

20年ドラフト3位、高卒3年目の期待の内野手です。2年目の昨季に62試合に出場し、ショートのレギュラーポジションに近づきましたが、今季は出場試合は114試合と試合数は増やしていますが、シーズン後半はカリステにポジションを奪われ、ショートとしての出番は減少傾向にあります。

龍空も、他球団のショートがそうであるように、やはりバッティングに課題があります。打てるショートの育成はどの球団にとっても重点ポイントです。守備にはセンスを感じさせてくれる龍空が、今はどんな課題を感じながら練習をしているのか、田村氏が迫ります。

2023年10月15日、サンマリンスタジアム宮崎(撮影=田村藤夫)

2023年10月15日、サンマリンスタジアム宮崎(撮影=田村藤夫)

「後半はセカンドになってて」

田村氏えーと、初めましてだよね。

龍空はい、そうです。

田村氏中日で19年までコーチをやっていました。田村と言います。よろしくお願いします。

龍空こちらこそ、よろしくお願いします。

田村氏えーっと、3年目かな?

龍空はい、そうです。

田村氏今年を振り返ってどういう思いで今はいますか?

龍空はい。まあ、バッティングの方で全然、なかなか結果が出ずに苦しいシーズンだったんですけど…。守備の方ではなんとか自分の持ち味っていうのは出せたんじゃないかなと思います。

田村氏それでね、龍空がショートのレギュラーを取ったのかなっていう風に見てたんだけど。今年はショートのポジションっていうのはどうだった?

龍空ショートをずっとやっていて、後半はセカンドになってて、という感じです。

2023年9月12日、横浜スタジアム

2023年9月12日、横浜スタジアム

「なんて言うんですかね…」

田村氏それは外国人が来た関係かな?

龍空そういうこともあったかなと思います。

田村氏そうなんだ。自分としてはどうなの?

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1959年(昭34)10月24日、千葉・習志野出身。
関東第一から77年のドラフト6位で日本ハム入団。93年に初のベストナイン、ゴールデングラブ賞を受賞。
93年オフ、巨人長嶋監督からFA移籍でのラブコールを受け(日本ハムに残留)、96年オフには、当時の王監督(現会長)から直接電話でダイエー(現ソフトバンク)移籍を決断。07年から中日落合監督に請われて入閣した。
ONと落合氏から高く評価された捕手だが、田村氏はそうした経緯について「自分から人に話すことではない」というスタンスをかたくなに守る。42年間のプロ野球生活を経て解説者に。プロ通算1552試合出場、1123安打、110本塁打。