【サカバカ記者×サカマガ元編集長】森保ジャパンをおでんに喩えると/ブラジル戦談義2

日刊スポーツ記者の「サカバカ」佐藤隆志と、元サッカーマガジン編集長で現在はフリーライターとして活躍する佐藤景の「W佐藤」が森保ジャパンの10月シリーズ(対パラグアイ、対ブラジル)を振り返るサカバカ酒場トークの2回目。遠藤航、三笘薫、守田英正、板倉滉ら主力メンバーが不在の中で、他の選手たちが期待通りのプレーを見せた。

サッカー

◆佐藤隆志(さとう・たかし)森保世代の1968年(昭43)生まれ、徳島県出身。91年、日刊スポーツ新聞社に入社。少年時代に読売クラブの与那城ジョージのプレーに魅了され、同じくヒゲをはやしたバルデラマ(コロンビア)のトリッキーなプレーにハートをわしづかみにされる。フリット(オランダ)は憧れの偉人。好きすぎて入社後に髪型をまねたところ「ドレッド」との愛称を付けられた。2010年W杯南アフリカ大会を開幕戦から決勝まで取材。デスク業務を経て、森保ジャパンは24年3月のアジア2次予選から取材。コラム「サカバカ日誌」も書いてます。


◆佐藤景(さとう・けい)1971年(昭46)生まれ、北海道出身。大学卒業後、株式会社ベースボール・マガジン社入社。ワールドサッカーマガジン、サッカーマガジン編集長を歴任し、2022年7月に退社。現在はフリーランスとして活動し、日本代表、Jリーグのほか、スポーツを中心に取材中。第2次森保ジャパンはアジア最終予選のホーム&アウェー、すべての試合を現地で取材した。学生時代に日刊スポーツでバイトした経験を持ち「サカバカ」佐藤記者とは当時、草サッカーでパス交換した間柄。近著は「ミシャ自伝」(ベースボール・マガジン社)

大根、卵、こんにゃくがなくてもうまい

おでんが卓上に運ばれてきた。

鍋の中にはさまざまな具材が、異なる個性としてうまくまとまっている。まさにサッカーチームのようだ。

おでんの人気ランキングは上から大根、卵、こんにゃくだという。いわゆる「安定の」主力である。森保ジャパンで言えば、遠藤、三笘、板倉と言ったところか。その〝大根、卵、こんにゃく〟が10月シリーズには欠けていた。

しかしほかの個性も負けていなかった。ドーンと構える〝厚揚げ〟や、コラーゲンたっぷりの濃厚な〝牛すじ〟にモチモチ感あふれる〝もち巾着〟…。

湯気の向こう側に鈴木彩艶、上田綺世、鈴木淳之介、佐野海舟らの姿が浮き上がってきた。

ブラジル戦 必死にキャッチするGK鈴木彩艶(25年10月14日)

ブラジル戦 必死にキャッチするGK鈴木彩艶(25年10月14日)

鈴木彩艶のキックから始まった

佐藤隆(T)主力不在で苦手の南米との10月シリーズ。さらに9月のアメリカ遠征で無得点のまま勝利なし(1分け1敗)。下馬評は厳しいものだったけど、蓋を開けてみれば、グツグツと煮えたぎるおでんのように、どれもおいしかった(笑)。ちょっと話題を、選手のプレーにフォーカスしてみようか。

佐藤景(K)ブラジル戦の1点目、上田のプレスから相手のミスを誘って南野がゴールを決めた場面。あれを巻き戻すと、(鈴木)彩艶のキックが始まりだった。バックパスを大きく蹴ったらバーンと距離が出て、そこから複数人が連動して相手にプレスをかけている。2点目の伊東からのクロスを中村がゴールした場面も、彩艶が相手のファーストディフェンダーを越えて、サイドに開いていた渡辺剛に浮き球でパスを通したのが効いていた。そこから渡辺が堂安につなぎ、堂安が前方の伊東に出してという流れ。最初に渡辺に出した彩艶の選択が素晴らしかった。

T攻撃の第1歩となる意識が高いよね。

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スポーツ

佐藤隆志Takashi Sato

Tokushima

1968年(昭43)生まれ、徳島県出身。91年入社。
希望したスポーツ部に在籍し、2010年サッカーW杯南アフリカ大会、12年ロンドン五輪など取材。デスクを経て現場に戻り、再び大好きなサッカーを取材、執筆しています。
少年時代に読売クラブのジョージ与那城のプレーに魅了され、同じくヒゲをはやしたバルデラマ(コロンビア)のトリッキーなプレーにハートをわしづかみにされる。フリット(オランダ)は憧れの偉人。好きすぎて入社後に髪型をまねたところ「ドレッド」と呼ばれたのは懐かしい思い出です。
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