コロナウイルスは冬場を迎えて感染拡大している。競輪界にも感染者の報告があるが、開催中の選手宿舎でのクラスターの発生は報告されてない。3日から最大7日間、時に相部屋での生活を余儀なくされる中でも開催は維持されている。

記者が取材時に検車場のトイレを使用する際、数十年前からどの競輪場にも、洗面台には紙コップと某知事の発言で今年有名になったポビドンヨードうがい薬が常備されていた。また、エアータオル(現在使用停止中)が設置されたトイレにも、必ずペーパータオルが一緒に置かれていた。

競輪場の選手管理で担当者に現在のコロナ対策について聞いた。JKAが管轄する競輪、オートレースには感染防止ガイドラインがあり、選手向けにガイドブックも配られている。加えてレースが再開した5月前後には、選手に「健康管理手帳」を配布。毎日の検温や行動記録を記入し、追跡調査を可能にしている。

レース開催時の選手は現在、前検日に入り口で検温。その後は医務室で全員が血圧計測、問診に加えて再度検温を行う。選手宿舎でも各部屋に体温計を設置。選手食堂では禁酒、サウナも使用不可。宿舎までバス移動のある競輪場では、乗車の際に検温を行う場合もあるという徹底ぶりだ。

今年はインフルエンザの罹患(りかん)率が例年よりはるかに少ないといわれる中、依然減らないコロナの感染力は相当強い。今後も予断を許さぬ状況が続くが、今後も各競輪場がコロナを徹底マークし、封じ込めるよう、記者としてファンとして期待している。