みなさま、こんにちは。さて、前回に引き続きエンジン整備について触れていきたいと思います。

メモリアルVの祝福を受ける毒島誠(中央)。左から同期の大串重幸、長崎支部の桑原悠、毒島を挟み、同期の大峯豊、関東Wエースの桐生順平(本人提供)
メモリアルVの祝福を受ける毒島誠(中央)。左から同期の大串重幸、長崎支部の桑原悠、毒島を挟み、同期の大峯豊、関東Wエースの桐生順平(本人提供)

ファンの方によく質問されることが、整備に取りかかるタイミングです。僕の場合、まず前検日に受け取った状態で乗ってみて、そこからギアケース、プロペラを確認します。そこでよくコメントにある「普通くらい」の手応えがあれば、だいたいの場合、プロペラ調整を中心に仕上げていきます。仮に普通もない場合、もしくは確実にもっと上向く可能性のあるときは、整備に取り掛かります。

ここで大事なのが、出場するレースが何レースなのか、2回走りか、などです。前日であれば、前夜版が出た時点で、翌日のレース番号を確認します。記念レースでは予選の出走回数が決まっていますので、何となく前検日に構想を練ることができます。僕は整備後に、プロペラの反応と調整後の状態を確かめたいので、緊急時を除き、最低でも(7Rと12Rなど)4レースは空いている時にすることが多いです。

時間も手間もかかる整備は、その日のレースが終わった後に行う選手、もしくは出番が遅い選手が、その前までに行うことが多いと思います。中にはルーティンで毎節必ず整備をする人もいます。整備は現状を把握すること、自分なりに積み重ねたデータ、整備士さんに傾向を聞くなどが重要です。その上で思い切りと運、そして当たるまで諦めない心が必要かなと思います。(ボートレーサー)