【窪寺伸行・オレに任せろ】

 ◆12R 

 当欄の星が五分に戻ってしまった…。流れを引き戻すには今日しかない。ターゲットは大阪支部の新エース、石野貴之に託したい。

 前節の戸田周年優勝戦で痛恨のフライングを犯した。1月からつ周年Vからの好リズムは暗転した。翌日に、技能賞を受賞したボートレース三賞の表彰式があった。欠席も頭をよぎったが、その夜は1人で酒を飲み、翌朝いち早く会場に足を運んだ。「自分は追い込まれた方が強い」と前を向いた。スタート事故の罰則で、5月末から6カ月間G1およびG2は選出除外となる。前検日には「自分がグランプリに行くにはSG(での活躍)しか残されてない」と決意を示した。

 4日目は9Rを逃げ切るなど勝負駆けに成功した。「天気にも対応できた。全部が水準以上でまとまっている」。雨による湿度上昇と気圧低下にも調整は崩されなかった。今節の平均スタートタイミングはコンマ13。「もう開き直ってますから。それぐらいの気持ち」。悪夢の後遺症はない。

 準優12Rの進入は枠なり濃厚だが、エース機の坪井康晴、王者松井繁ら相手は手ごわい。ただ、逆にあれこれ考えず真っ向勝負できる舞台でもある。石野は昨年、SGで優出5回を数えた。進化する安定感で優出の扉をこじ開ける。まくり差した場合の(3)(1)流しが本線。まくり想定の(3)(4)(1)、(3)(4)(2)に、坪井が逃げた(1)(3)(4)、(1)(3)(2)が押さえ。