サマーナイトフェスティバルを優勝した村上博幸(右)とガールズケイリンフェスティバルを優勝した石井貴子(撮影・梅根麻紀)
サマーナイトフェスティバルを優勝した村上博幸(右)とガールズケイリンフェスティバルを優勝した石井貴子(撮影・梅根麻紀)

競輪、楽しんでいますか?

別府で行われていたサマーナイトフェスティバルは村上博幸、ガールズケイリンフェスティバルは石井貴子の優勝で幕を閉じた。当方は、佐藤友和(東)&小嶋敬二(西)が勝った08年東西王座戦以来11年ぶりの「当地参戦」だったが、湯の町の雰囲気は、いい意味であまり変わっていなかったように思う。いつかまた来たいが……無理か。

近況好調の渡部哲男(撮影・梅根麻紀)
近況好調の渡部哲男(撮影・梅根麻紀)

唐突だが、惜しくも準決で敗退した渡部哲男の話題から。同選手は実は当地でデビュー100勝&200勝を達成しており(現在通算324勝)「(出身の)愛媛と大分は海を挟んで隣なんですよ。だから昔から何となく親しみがある。区切りの勝利もしているし、縁の深いバンクですね」と話していた。愛媛(三崎港)→大分(佐賀関)はフェリーで1時間少々とのこと。このフェリーは国道197号の海上区間なのだそうだ。勉強になった。

同選手は直前の宇都宮・日刊スポーツ杯(F1)で今年3回目の優勝を飾り、今開催の最終日も山崎賢人を差して快勝するなど現在絶好調。次走予定の西武園G3でも注目したい。

2日目、最終日連勝で存在感を見せた山本伸一(撮影・梅根麻紀)
2日目、最終日連勝で存在感を見せた山本伸一(撮影・梅根麻紀)

予選で小差の4着に敗れた山本伸一は、2日目に打鐘カマシで押し切り快勝すると、最終日もまくって連勝を飾った。直前の青森F1を単騎まくりで優勝しており、G2の舞台でも好調をアピールした形だ。もともと別府は16年にS級初優勝を飾った験のいい舞台。次に当地を走るときにはぜひ注意したい(といっても、当方は覚えている自信はないが…)。

8月の名古屋オールスターで一発やってくれそうな2人を挙げたい。

オールスターで初戴冠の期待が高まる木暮安由(撮影・梅根麻紀)
オールスターで初戴冠の期待が高まる木暮安由(撮影・梅根麻紀)

1人は木暮安由だ。準決で平原康多の前回りを志願。道中から前前に攻めてエネルギーを消耗しながらも、最終2角でもまくりに出た走りは鬼気迫るものがあった。近況は岸和田・高松宮記念杯で決勝進出(8着)、久留米G3で準優勝(特選2着→2予2着→準決2着→決勝2着)と結果も出ており、悲願の初タイトルも夢ではない。

山田英明もオールスターで一発の期待がかかる1人(撮影・梅根麻紀)
山田英明もオールスターで一発の期待がかかる1人(撮影・梅根麻紀)

もう1人は山田英明だ。別府は予選敗退ながら、2日目から導入した新車が上々の手応えだった様子。「この自転車で(オールスターで)勝負します」と目を輝かせていた。この2人は人間性も光り、実は記者人気が高い。当方も、ぜひ頑張ってほしいと思っている。【栗田文人】