児玉碧衣が豪快に逃げ切って、初代G1女王の座をつかんだ。2着は久米詩、3着は坂口楓華が入った。

有言実行の優勝だった。「取るしかガールズGPに出ることができないので、優勝だけを考える」と前検日に宣言。その思いは競走にも表れていた。予選、準決と他を圧倒して迎えた決勝。「先行まくりのどちらでもいいと構えていたので、ペースが緩んだところで仕掛けた。連勝したことで決勝は自信を持って踏み込めた」。打鐘4角先行のシーンを振り返った。

これでガールズG1の初代女王となった。18年からガールズGP3連覇も、昨年はその舞台で落車して左鎖骨を粉砕骨折。そこから復活し「今年の序盤はトップクラスで戦えるか不安だったが、今回の完全Vは今後の成長につながる。賞金はバーキンが欲しいのでエルメスにつぎ込む(爆笑)」。次のG1は10月松戸のオールガールズクラシック。連続制覇するために、爪を研ぎ澄ませておくつもりだ。【山田敏明】

◆児玉碧衣(こだま・あおい)1995年(平7)5月8日生まれ、福岡県大野城市出身。筑陽学園高卒。15年7月デビュー。18年いわき平のガールズケイリンコレクション(ドリーム)で特別レース初制覇。同年から20年までガールズGP3連覇。通算592戦495勝、通算獲得賞金は1億7238万6300円。169センチ、66キロ。血液型O。