【野島成浩・こう成る こう成れ スペシャル】

大混戦の準決10Rは、吉田拓矢にお任せあれ。強さは今大会でトップ級。ワンツー実績もある真杉匠を目標で鬼に金棒。堅い本命を表す最高級の◎を進呈する。

走りはオールラウンダーのかがみ。まずは初日の理事長杯で先行力を見せた。猛ダッシュで宿口陽一が離れてしまったが、松浦悠士に番手まくりをされても大敗しなかった。

2予A・9Rは、さばいて差す大立ち回り。追い上げ、外をさばき、ゴール前でぐいっと伸び勝った。ほとんど走らない、急角度のコーナーでも庭のように縦横無尽に踏み込んだ。

「初日は逃げ残れる感じがした。2日目は内容は何ともだけど、とっさの判断ができて、体は無意識に動いた」。日ごろ表情を崩さぬ勝負師が、笑みを見せたのは自信の裏返しだろう。

この春から、より勝利に執着している。5月宇都宮G3ではレジェンド神山雄一郎から「勝つことが大事」と金言を授かり、その決勝は真杉ら地元勢の3番手から容赦なく突き抜けて優勝した。

体のケアにも時間や神経を割く。直前は落車が頻発したが、元選手の宮原高志さんが営む治療院に足しげく通い、力みのないフォームを築き上げた。

今大会は、ともに参戦する弟・有希が宿舎で作るドリップコーヒーがリラックスタイム。10Rで力走し、直後の11Rに挑む有希を勇気づけたい。真杉の逃げをガードしつつ、ラスト半周は猛反撃する松浦悠士や、絶好調の郡司浩平を止めるより、タテに踏む。

(7)-(1)(3)(4)-(1)(3)(4)の計6点。

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