前日取り上げた喫煙所の件が好評だったので、続報を届ける。「あのメンツだったら、斬り込み隊長は伊藤颯馬ですね」と総大将の湊聖二がうれしそう。隣で阿竹智史がニヤニヤしていた。その雰囲気は、まさに仁義なき戦いの世界だった。

決勝は、4分戦プラス単騎の細切れ戦となった。各ラインの自力選手を比較すると、気配がいいのは高橋晋也、古性優作と感じた。高橋は迷いのない仕掛けで、長い距離を踏んでも末がしっかりしている。昨年の福井ウィナーズCは先行して勝ち上がり、決勝は経験値の浅さを露呈して3着に終わった。その時を振り返り「あの時はてんぐになっていたので、どこからでも勝てると思っていた。その後、鼻をぶち折られましたけど…」と、プロとしてもまれて今があると感じるコメント。その分、組み立てがしっかりしている。決勝も迷いがないだろう。

ヤマコウが悲願のビッグ優勝を期待する古性優作
ヤマコウが悲願のビッグ優勝を期待する古性優作

高橋ラインの後ろが一番優勝に近いと思うので、古性はそこを狙うだろう。準決も門田凌-松浦悠士-清水裕友の直後を確保して3着で決勝入り。「中四国勢の後ろを取ってタイミングを見て仕掛けるつもりだったが、打鐘4角の清水君の内への動きで全てが狂ってしまった」と清水の予想外の動きをたたえた。

高橋が先行態勢に入ると今度は深谷知広がカマすので、マイペースの先行は望めない。古性より内枠を得た松浦だが、前日もこのコラムで書いたように、位置取りよりも自力で勝負する。悲願のビッグ優勝は古性が近いと思う。(日刊スポーツ評論家)