日本選手権が始まる。昨年は新型コロナの影響で中止となったが、今年は開催される。

細かいルールで言いたいことはたくさんあるが、関係者の尽力がなければここまでこぎつけることはできなかった。まずは感謝の意を表したい。選手もそのことを感じてレースに取り組んでもらいたい。

ヤマコウが1予9Rで本命に推す真杉匠
ヤマコウが1予9Rで本命に推す真杉匠

初日は1予9Rの真杉匠を取り上げる。松阪のG2ウィナーズCは期待通りの成績を収められなかったが、その後はよく立て直したと思う。

前回の小倉F1は準決、決勝と町田太我と対戦。準決は見どころ十分だった。町田は2月の高松G3決勝で、前を取った真杉に突っ張られて主導権を握れなかった。それだけに、準決の町田は意地でも先行したかったはず。早駆けした町田をとらえたまくりは、真杉の潜在能力の高さを感じさせた。

見た目はお笑い芸人「四千頭身」の後藤ばりに脱力感があり、どこにそんなパワーがあるのかつかめない。乗っている車もアメ車の「ダッチチャレンジャー」でボンネットが黒く塗られている。映画「ワイルドスピード」に出てくるような大迫力で、彼のキャラと正反対でとてもいい。若い選手は、これから競輪選手を目指す若者たちにも夢を与えてほしい。

このレースは本格先行が真杉だけなので、主導権は容易に取れると思う。和田真久留は1番車を生かして中団を狙うだろうし、中井俊亮の早駆けも考えにくい。2人は前でも後ろでも、真杉待ちのレースをするはずだ。

地元地区のダービーなので、勝ち上がって大会を盛り上げてほしい。(日刊スポーツ評論家)