◆11R・決勝　G1の準決は見ている方も力が入る。10Rの古性優作は、松井宏佑の番手をさばき、さらに打鐘カマシの新田祐大の3番手をどかして最終バック3番手。結果は3着だったが、古性にヨコで勝てる選手はいないと思った。誰もが古性との並走を嫌がっている。これは彼の財産だ。

ヤマコウは古性優作に初タイトル獲得を期待

村上義弘の走りに憧れ「村上さんの言うことは全て正解」と言ってはばからない。いつでもどこでも勝負する姿勢は、前を走る選手も覚悟を持って走らざるを得ない。古性が番手を回ると展開が有利に働くのは、彼の走りの積み重ねだと思う。

脇本雄太が今の強さを維持する限り、脇本の番手が一番勝利に近い。しかし、一番勝利に遠い位置でもある。競輪の基本、「追走して差す」ことが難しいほどの脇本の強さだ。

少しでも追走しやすいように、自転車のセッティングを触っているシーンをよく見る。「（脇本の）ダッシュに付き切ったと思っても、そこからさらに伸びる。まるでF1マシンの後ろに付いているような感覚」と義弘が言っていた。

決勝はナショナルチームの選手たちにラインができる。ハイスピードの戦いになりそうだが、古性はこれまでの努力の成果をこのレースにぶつけてほしい。（日刊スポーツ評論家）

【11R・決勝：ヤマコウの予想印】◎古性優作　○脇本雄太　▲新田祐大　☆平原康多　△佐藤慎太郎