初日特選11Rは、まくった坂井洋を武藤龍生がとらえて勝利した。坂井が早く仕掛けたとはいえ、この舞台で1着が取れるのは実力がついたということだ。地道に頑張ればいいことがある。


ヤマコウは特選11Rで真杉匠に注目
ヤマコウは特選11Rで真杉匠に注目

特選11Rの真杉匠を取り上げる。

今年からS班になり、飛躍の年になると思ったが1月、練習中に落車。2月の岐阜G1全日本選抜は手負い(左鎖骨、右足指骨折)のまま参戦して結果が良くなかった。しかし、攻める走りは早期の復調を予感させた。

その後も、取手G2ウィナーズカップで落車するなどけがに悩まされたが、直前の西武園G3で優勝したことは大きい。これで気分良くダービーに参加できる。

彼のすごいところは、骨折明けだろうが混戦にひるまないし、先行選手として認めた相手には勝ち上がりに関係なく牙をむくことだ。

近況だと川崎G3準決で、北井佑季-郡司浩平が人気になっていた。北井が前受けから突っ張り先行。真杉は4番手。そこからまくり勝負だと思ったが、打鐘前に北井をたたこうとした。不意を突かれた北井は真杉と踏み合う形になり、共倒れとなった。

決勝入りを目指すなら4番手で良かった。しかし、北井にやすやすと駆けさせたくなかったのだろう。S班になると守るものが増えて、攻める競走がしづらくなる。それでも攻め続けるすごみが改めて伝わった。

11Rは、犬伏湧也のことはそこまで意識しないだろう。犬伏が先行なら3番手を取ってまくり勝負。GR賞に乗ってダービーを有利に進めたいところだ。(日刊スポーツ評論家)

【ヤマコウの印】◎真杉匠 ○平原康多 ▲深谷知広 ☆山田庸平 △佐藤慎太郎