担当する若松ボートがスタンド照明工事などのため、現在は休催している。そのため、浜名湖に約3年ぶり、常滑に約2年ぶりと、直前予想担当として東海地区に遠征した。中でも、常滑周年を11年ぶりに制した地元の池田浩二の話は印象に残った。

池田 今はレベルが違う。(自分が)グランプリを取ったときとはスピードが違うし、このままではついていけないと感じた。

池田といえば2011年と13年の2度のグランプリを含むSG優勝9回、早くから記念戦線で活躍して天才と呼ばれた。とてもそんな第一線を走り続けてきた男の言葉とは思えず、驚きがあった。

池田 若い選手ほど勢いがいい。順平(桐生)みたいな、ああいう選手がトップに立つんだと思う。

確かに桐生は、昨年のグランプリでもファイナル進出こそならなかったが、トライアルで再三、追い上げを見せ、あらためてターン力を見せつけていた。

それでも、記者が15年ぶりにボート担当に復帰した11年に、ウィリーターンを駆使して、グランプリを含めてSGで3勝した池田の姿は記憶に新しい。レースは心理戦の部分も大きく、今後は積み重ねてきた経験値も発揮してもらいたい。16日から浜名湖東海地区選が始まれば、地元常滑で4月周年、7月SGオーシャンカップも控えている。

池田 やってやろうみたいなのは昔ほどない。最近のリズムはいい。G1は勝ちたいけど、勝てば(勝利数が)SGより上になる。(G1よりSG勝利数が多い)伝説を残さないと。事故のないようにしたい。

若手の突き上げは素直に認めているが、ブルーインパルスの異名までついた旋回力はまだまだ健在だ。このままグランプリまで突っ走って、完全復活した姿を見せてもらいたいと思う。