1番人気を背負った武富智亮(29=佐賀)が、インからコンマ06のトップタイスタートを決めて逃げ切った。昨年7月の住之江以来、通算2回目の優勝。

 前節の地元G1からつ周年優勝戦は超抜足だったが、インを奪われて5着惨敗。同じ白いカポックで挑んだこの日はその反省を生かした。「ピット離れを意識していました。冷静に行けた」と振り返った。足も仕上がっていた。1Mのターンで舟が浮き、バックで木村仁紀が内から迫ってきたが、武富もしっかり伸びて抑え込んだ。「体感は一番良かったです」と笑顔を見せた。

 実は15年8月、ここ平和島の優勝戦1号艇で2着に敗れて初優勝を逃していた。「あれから初優勝までは長かったですね」と話したが、失敗の積み重ねは確実に武富の実になっている。「力を付けたい。からつでも全部で劣っているのがわかった。力を付けたら上のステージで戦えます」と目を輝かせた。次のグレード競走は24日からのからつG2モーターボート大賞。そこで周年のリベンジを狙う。【中川純】