<注目選手(下)>

 連載「ROAD TO クラシック」の5回目は注目選手の若武者・仲谷颯仁(23=福岡)をクローズアップする。2月の九州地区選手権でG1初制覇を果たし、クラシックの最終切符を手にした。昨年の最優秀新人を争った羽野直也に続く平成生まれ2人目のG1覇者が浜名湖でも旋風を巻き起こす。

 2月の九州地区選手権優勝戦、仲谷はプレッシャーがかかる1号艇で完璧に逃げ切った。地元・若松でうれしいG1初制覇。SGは昨年末の住之江グランプリシリーズ以来2回目で、クラシックは初出場だ。自らのSGロードを切り開く価値ある優勝だった。

 仲谷はデビューしてまだ3年5カ月でA1もまだ2期目。自ら「握っていくのが好き」と言うように、全速スタートとスピードに乗った豪快なレースが最大の魅力だ。

 浜名湖水面は、16年9月の4日間シリーズを1度しか走ったことがない。「でも走りやすかったイメージがあります」。その言葉通り、初戦をまくりで快勝している。クラシックでも「攻めるレースをします」と宣言。怖いもの知らずの23歳。だが「九州王者の誇りを持って走りたい」と、芯も一本ちゃんと入っている。仲谷の走りが今から待ち遠しい。【中川純】

 ◆仲谷颯仁(なかたに・はやと)1994年(平6)8月20日、北九州市生まれ。ボート115期生として14年11月若松でデビュー。初戦でフライングを切ったが翌15年2月若松で初勝利。初優勝は17年1月からつ一般戦。162センチ、51キロ。血液型O。

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