【天野保彦のオレに任せろ】

 「規格外の男」が18年も主役を務める。「オレに任せろ」の天野保彦は、初日の注目選手に12Rスターセレクションの鈴木圭一郎(23=浜松)を指名する。17年のこの大会では、優勝戦の枠番選択で優先順位1位で8枠をチョイス。常識ではあり得ない決断で優勝をもぎ取った。連覇に向けてまずは1着発進だ。

 ◆12R いつも通り、整備日の24日に決戦の地に乗り込んだ鈴木圭一郎は、一日中、マシンと向かい合った。すぐにヘッド、バルブを交換。感触をしっかりと確かめた。「乗った感じは悪くない」。前検日の手応えは良好だ。

 前節のG1平成チャンピオンカップは、2日目に痛恨のフライング。優勝戦に進むことは出来なかったが、1着は4回もぎ取った。安定感は群を抜いている。最近10走では1着8回、2着1回。「ファンの方の期待に応えるためにも、すべてのレースで車券に絡みたい」。このモットーを実践している。

 納得できる仕上がりに向けて、惜しみなくパーツは交換する。17年の獲得賞金は1位。手に入れた約8500万円は、最優先でマシンに投入する。今節、交換したヘッドは、1月のSG全日本選抜で使用したモノだが、初日のレースで少しでも疑問を感じたら、再度のチェンジに乗り出す。ヘッド一式で30万円。あくなき執念を持って、最高の車を作り上げる。

 6回優勝しているSGの中で、会心のレースには迷わず17年オールスターを挙げる。「1年間もあのレースが出来ていない」と本音を打ち明ける。最高のマシンで最高の戦いを演じる。もどかしさを今節、きれいに振り払いたい。

 今の不安はタイヤ。「タイヤさえあれば、という感じ。持っているのはすべて当てて、いいのを探したい」と意気込む。初戦はスタート巧者が顔をそろえた中での8枠。決して楽な位置ではないが、そこで1着奪取なら、連覇がはっきりと見えてくる。

 強敵は地元の浦田信輔だ。「良くなる兆しが見えてきた」と車は上昇気配。永井大介は前節落車したが影響はないとみる。堅実な中村雅人も争覇圏内。3連単は(8)-(3)(7)(4)-(3)(7)(4)(6)を本線に(3)(7)-(8)-(3)(7)(4)を押さえた13点を推奨する。