金子大輔(38=浜松)が、激戦を制して15年10月の浜松「秋のスピード王決定戦」以来、約3年1カ月ぶり通算5回目のG1制覇を飾った。2着に鈴木圭一郎が直線、僅差まで迫り、3着は森本優佑が粘った。

最後まで目が離せないデッドヒートだった。序盤は0ハン両者の森本と山浦博幸が抜きつ抜かれつの先頭争い。金子は3番手でじっくり戦況を見据えていた。「前の2人がしつこくやり合ってたんで。、いいかげん終わってくれよ、と思って見てました。(前に)行きたくてうずうずしてました」。

チャンスが訪れたのは6周回4角。先に山浦博幸が滑らせて後退。2番手に上がった金子は、森本を7周回3~4角でかわして先頭に立つと、最終周回で2番手に上がってきた鈴木を最後まで抑えきってトップでゴールした。

「エンジンは4日目のまま。タイヤも一緒です。ちょっと軽くて準決の方が手応えは良かったんですが、エンジンを信じていきました。前のペースが早いし、僕のも足りない部分があったので、前が重なってると厳しかった。エンジンは前回(浜松)に大整備をしていて、それが大きかった」。これで前回浜松に続く2節連続での優勝。マシンの状態がずっといいままだったことが、久々のG1奪取の原動力となった。

2着の鈴木は「周囲に手伝ってもらいながら、がむしゃらなヘッド周りとかの整備で良くなりました。今節の中では、悪くないエンジン音が出た。回転の上がりが遅い分、スタートで行き切れなかった」と残念そうに敗因を振り返っていた。