日刊スポーツ新聞社制定「第33回ボートレース年間三賞」はフレッシュな顔ぶれに決まった。MVP殊勲賞は、夏のナイターSG2冠、頂上決戦グランプリも準優勝した毒島誠(35=群馬)。SGオーシャンカップ初制覇を筆頭に安定感ある走りが決め手となった。表彰式は2月6日に東京・品川プリンスホテルで行われる。

日刊三賞は初選出。しかも最も価値のある殊勲賞に輝いた。意外にも表彰が初となった毒島誠は「年間表彰で、競走会か、日刊スポーツさんのか、どちらかを取るのが夢だったんです」と念願の受賞を喜んだ。

1年を通した活躍が数字に現れた。殊勲賞は完全なるポイント制。毒島277に対し、12月のグランプリを制した峰竜太が234。18年からグランプリ優勝は従来の60ポイントから100ポイントに上がったが、峰の猛追を退けた。「生意気な後輩に勝てたのもうれしい(笑い)」とリップサービスも交えた。

18年はキャリア最高の成績を収めた。7月オーシャンC、8月メモリアルとSG2冠。7月の平和島周年などG1優勝3回の実績を積み上げた。17年の夏場に苦しんだ経験、メンタル面の成長も実を結んだ。「今までで一番結果が出た年でした」。グランプリこそ優出2着と頂点にあと1歩届かなかったが、一定の充実感はあった。

今年は年始の桐生で9戦8勝の圧倒Vを飾り、順調に滑り出した。「今年も2nd(賞金上位6人)からグランプリに行けるように」。そして毎年念頭に掲げるグランプリVへ-。19年は最高の夢を成就させ、再び同じ舞台へ戻ってくる。

◆毒島誠(ぶすじま・まこと)1984年(昭59)1月8日、群馬県桐生市生まれ。92期生として03年5月の桐生でデビュー。06年9月の鳴門で初優勝。10年1月の浜名湖新鋭王座などG1優勝9回。SGは初優勝の13年9月丸亀メモリアルを含め4冠。通算V49回。163センチ、53キロ。血液型B。

◆殊勲賞の選考過程 ポイント上位を争う毒島、白井、峰、井口の4人が、グランプリ・ファイナルにそろって進出した。トップの毒島は、無事故完走で逃げ切れるという優位な立場にいた。レースは2年連続の殊勲賞を目指す峰がインから力強く逃げ切りVを果たしたが、毒島も井口との猛烈な競り合いを制し2着に食い込む。ポイントも2位・峰に43ポイント差をつけ、文句なしで初の殊勲賞を獲得した。

◆殊勲賞ポイントの変更点 17年までSG優出ポイントは8競走すべてが同じだったが、18年から王者決定戦であるグランプリ優勝を100に。クラシック、オールスター、メモリアル、ダービーの4大競走Vを70にアップして集計。

(データは日本モーターボート競走会提供)