高橋義弘(36=川口)が3周回1角で先頭に立ち、そのまま押し切って優勝。12年大会以来、7年ぶり3回目のG1制覇を飾った。2位入線した加賀谷建明は1周1角で内線を突破したため失格し、永井大介が2着、3着は山田達也が繰り上がった。

「優勝は久しぶりなんでうれしいです。試走があまり良くなくて、とりあえず目いっぱい走りました。8周回は長かった。優勝した瞬間? ボクで良かったのかな(笑い)」。ちゃめっけたっぷりに久々のG1制覇の感想を振り返った。

12年に川口開設記念と山陽の平成チャンピオンカップを制し、同年暮れにはスーパースター王座決定戦トライアルまで進んだ男が、13年9月に通算10回目の優勝を飾ってから、ここ数年は低迷が続いた。

「調子悪い時期は、半ば自分も諦めていた。けがが続いていたから…」。落車によるけがが続いて、S級だったランクがA級に下がるなど、低迷が続いていた。浮上のきっかけは意外なことに不得手と見られていた湿走路だった。

「普段、やらないセッティングをして良くなった。2日目に雨が降らなければ絶対やってない。流れがありますね。優勝戦も(ハンデ位置的に)チャンスはあると思っていた。スタートも良かったですよ。エンジンは試走良くなかったが最終レース用にやっていったから」。その調整がどんぴしゃ。本番で好結果を生んだ。「これを機に頑張ります」。次節、山陽での特別G1プレミアムカップ(21~25日)へ向け、いい流れを自身の手で呼び寄せた。