前期S級の寺沼将彦(31=東京)が走るたびにリズムを上げている。
落車禍による不振から脱出した。今期は2場所前の8月静岡で優勝した他、6場所で5度の決勝進出と勝負強い。
「右肋骨(ろっこつ)の骨折が治ったことや、師匠(田谷勇氏・引退)にアドバイスされ、練習法の見直しがよかったみたい。アマチュアのように基礎練習を増やした。戦いは追い込みだけど、自力勝負できるぐらいの感じになっている」。
まるで養成所の試験を控える若手のように、練習に1キロタイムトライアルを取り入れた。「発走機を離れる体の使い方や、力まずにペースで駆けるフォームをチェックしたり。他にもいろいろと見直した」。
自信に満ちた表情で近況を話す寺沼。初日特選7Rは単騎でも、しっかりと見せ場を作る気だ。