KEIRINグランプリ(GP、30日・立川)まであと3日。今年も年末恒例の「ザ・提言」を3回連載します。

日刊スポーツ評論家のミスター競輪こと中野浩一氏が、愛すべき競輪界に向けて忌憚(きたん)ない意見とともに、未来につながるメッセージを送ります。

    ◇    ◇    ◇

いよいよグランプリ。今年は深谷知広ら4人が入れ替わり、山口拳矢と真杉匠、そして清水裕友が20代で出場する。ただ、メンバーが若返ったかといわれると、まだまだ。40歳を過ぎてもトップで戦えることが、プロスポーツとして健全だろうか?

もちろん、今も頑張っている神山雄一郎や(佐藤)慎太郎の努力は素晴らしい。だが、鉄人は希少だから鉄人なのだ。40~50代相手に、本来脚力で勝る若手が簡単に負け過ぎだ。

選手を輩出する養成所改革を提言する。特にガールズでは、わずか3期(1年半)でクビという選手が毎年出る。「いきなりG1級と対戦するから」と言われるが、それが理由ではない。私に言わせれば、卒業するにあたり、プロとして戦うレベルを伴っていないだけだ。

今の養成所にはナショナルチームの科学的トレーニングが導入された。また、重いギアを踏むトレーニングも増え、機械的な数値は上がっている。一方で、数値ばかりに目を取られ、とっさの判断やハンドル操作の訓練が足りていない。だから不用意な落車も起き、実戦でも勝てない。

もっと実戦、つまり競走訓練を増やすべきだろう。養成所を出てから上位と戦うまでに時間がかかる。それは、レースに慣れていないからだ。養成所とは競輪選手となるための場所。全員が五輪を目指す必要はない。約1年の期間で「競輪」を覚えさせなければ意味がない。

養成所を出た選手が、どんどん新陳代謝を起こすこと。それが、競輪界の未来につながると思っている。(おわり)