チームの勝利を求める姿勢は桐光学園高(神奈川)で培われた。1年から主力で、3年で主将。「1つ先輩の主将を見ていても大変そうで」。当初は気配りなど自信がなかったが、次第に仲間を思う気持ちが強くなった。当時を「自分が点を取ることしか考えてなかった」と振り返る。この日の小川は中盤まで下がってサポートにも走り回った。

 所属の磐田で今季ルヴァン杯5試合でハットトリックを含む4得点、リーグ戦も5試合とプレー機会を増やして合流した。代表でも磐田との練習試合から2戦連発。確かな手応えをつかんでいる。今日16日に静岡合宿を打ち上げ、17日に決戦の地へ乗り込む。「責任を感じているし、絶対的な存在感を出したい。『ジャパンやるな』というのを見せていければ」。東京五輪世代が初めて臨む国際大会。小川のU-20W杯が間もなく幕を開ける。【岡崎悠利】

 ◆小川航基(おがわ・こうき)1997年(平9)8月8日、横浜市生まれ。大豆戸ジュニアユースから桐光学園(神奈川)を経て16年に磐田入団。昨年10月のU-19アジア選手権では3点、初優勝とU-20W杯出場権獲得に貢献。183センチ、77キロ。