セレッソ大阪FW杉本健勇(25)は、複雑な表情で日本代表ハリルホジッチ監督解任の報を受け止めた。「僕をA代表に最初に選んでくれた監督。その意味では感謝がある。ただ、監督がだれになってもやるべきことは変わらない。自分としてはそういう感じ」。9日朝の練習後、解任の正式発表前だったため、慎重に言葉を選んだ。それでもワールドカップ(W杯)ロシア大会への思いは変わらず、決意を新たにした心境を明かした。

 ハリルホジッチ監督から大きな期待をかけられた“秘蔵っ子”の1人。昨年8月のW杯アジア最終予選で初招集されて以降、ハリルジャパンに呼ばれ続けた。解任の一因となった3月ベルギー遠征のウクライナ戦で先発も、シュート0に終わっている。ただ、そこはプロの世界。「やるのは俺らやけど、責任をとるのは監督というのはどの世界でも同じ。結果論だけど、結果の世界やから仕方ないと思っている」と感傷に浸る気はさらさらない。

 ただ、W杯本番まで残された時間はわずかな中での監督交代の衝撃は、どの選手も変わらない。「なったからには、マイナスなこと言ってもしゃあないんで。(ハリルホジッチ)監督が続いていても、競争は変わらない」。杉本も新たなスタートラインに立ち、ロシアを目指す。【実藤健一】