DF冨安健洋(20=シントトロイデン)が今大会最大の収穫だった。決勝は3失点で敗れ「優勝したかったという思いしかない」と悔しがったが「後半は、しっかり僕たちが連動性を持って前からはめて、ボールを奪う、奪い切ることができた」と一定の手応えも。だからこそ「負けたのは相手ではなく僕たちが原因」と潔く話した。

準優勝だったが、最年少でレギュラーに定着し、全7試合に出場した。飛躍の大会になった。その中で感じたのは、ピッチ内で柔軟に対応できるかどうか。最後に結果が出なかったことに「経験が…。なかなか試合中に変えようと思っても変えられるものではない。(うまくいかない部分に)気付いて、変えるだけの余裕がある選手が、どれだけいたか。僕は正直、まだそこまでの余裕はなかった。まだまだだな」と振り返った。

A代表として初の公式大会で、主力として出続けた喜び、決勝で勝ち切れなかった悔しさ、さまざまな感情があったはずだ。「もちろん、優勝してポジティブに振り返ることができれば良かった」と言いつつ、今後については「今日、試合をしていて感じたのは、相手の縦パスに対して、後ろからどうアプローチするか」と具体的に例示した。

「もちろん前で取れるのが一番いいんですけど」とした上で「後ろからつつくとか、そういった技術をつけないといけないと思いました。なかなかボール保持者にプレッシャーがかかってなくて、背後もあって足元もあって、スペースもあって、っていう難しい状況ではありましたけど、その中で、まず背後から消さないといけない。そうなると、前に入ってインターセプトを狙うのは難しい。その中でも、縦パスにアプローチしないといけない。後ろからどうアプローチしていくのか。技の1つとして、備えないといけない」と最後までストイックに、収穫より課題を口にしていた。