東京五輪世代のU-22日本代表が“ガチ布陣”での初陣を迎える。

今日17日、国際親善試合キリンチャレンジ杯でU-22コロンビア代表と対戦する。A代表組から合流しているMF堂安律(21=PSV)、MF久保建英(18=マジョルカ)が先発でそろい踏みすれば初となる。残り1年を切った五輪本番へ向け、エース格が参加できる数少ない強化の機会を生かす。

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金メダル獲得を目標に掲げる自国五輪、大舞台で中核の役割を期待される堂安と久保が会場のEスタでの前日練習後、2人でピッチに残った。横内コーチと身ぶりを交えて話した。堂安は「A代表とはシステムも違うので、そういう部分」と、ポジショニングや動き方の確認だったことを示唆。限られた時間の中で、綿密に戦術を頭に入れた。

14日の広島との練習試合では、後半途中から出場した久保が出色の存在感。ドリブルからのキラーパスと攻撃を活性化させた。一方の堂安は「試合で起用するコンディションではない」という横内コーチの判断で唯一の出番なし。翌日の練習後には個別でダッシュ練習を追加するなどして状態を上げた。

平和の祭典である五輪に向かうチームのエース候補筆頭である2人。そろって先発すれば初となる。「練習から(A代表の)クオリティーの違いを見せつけないといけないと、自分にいいプレッシャーをかけられた」と語る堂安にはリーダーの風格が漂った。「試合後にお願いします」と取材に対応せずに集中力を高めた最年少の久保とともに2列目に並び立てば、平和の象徴である広島の地でチームに起こる化学反応は計り知れない。

17年5月のU-20W杯韓国大会で初めて共闘してから約2年半。ともに10代で海外移籍を実現させ、A代表に招集されるまでに成長した。日本サッカー界の未来を担う2人が、その力を結集させる。【岡崎悠利】