ミャンマー代表のアントワーヌ・ヘイ監督(50)は27日、「サッカーに集中します」と言った。日本戦前日のオンラインでの公式会見。国内では国軍によるクーデターの影響で、民主化の回復が絶望視される状況下で1週間前に来日した。「大変難しい状況。コロナ禍で、国際線の便数も限定的。入国手続き、事務手続きも非常に困難。その中で、来日できたことは幸運だった」と明かした。

複数の代表候補選手は、国軍に抗議する「不服従運動」の一環として、今回の日本戦の出場を拒否した。来日した24人に、19年9月の敵地での対戦で登録された選手は7人しかいない。国内のリーグ戦は昨年10月から中断中。指揮官が「選手選定は難航しました」と話す中、4月20日に代表活動をスタートさせた。24人の代表選手は国内、近隣のインドなどの新型コロナのまん延状況を踏まえ、閉鎖的な合宿所で朝、晩とトレーニングを積んできた。

「私の仕事はミャンマー代表チームの監督をすること。政治家ではない。(軍の)圧力に関しては、私はそのような影響を受けたことも、及ぼせると思ったこともない」とサッカーと政治は無関係という点を強調しつつ、「日本を苦しめる選手は何人かいる」と自信をのぞかせた。「待ち切れない思いでいっぱい」と目の前の試合に集中する。