日本(FIFAランキング23位)は、B組最終戦となるベトナム戦(同98位)に臨む。試合開始は午後7時35分。すでに7大会連続7度目のW杯出場は決めているが、苦難を乗り越えてカタール切符を獲得した最終予選のフィナーレを迎える。

【W杯予選】森保ジャパン最終予選B組1位で通過なるか 最下位ベトナム戦/ライブ速報>>

初戦黒星から、本大会出場を決めた3月24日のオーストラリア戦まで怒濤の6連勝など、過去の戦いを振り返る。

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第1戦◆21年9月2日オマーン戦 日本は0-1で敗れ、最終予選の初戦で2大会連続黒星発進となった。ボールを保持し、伊東らがゴールに迫ったものの無得点。選手交代でも流れを引き寄せられず、終了間際の後半43分に自陣左サイドを突破されてクロスから失点した。冨安がアーセナル移籍の手続きなどで不在となり、南野、板倉もけがで欠場。準備不足は明らかで、最終予選を戦うレベルに達していなかった。

第2戦◆21年9月7日中国戦 新型コロナウイルスの影響による中国の渡航制限のため、中立地のドーハで開催。日本は序盤から一方的に攻め立てた。5バックで守備を固める相手を崩しきれなかったが、前半40分に右サイドをドリブル突破した伊東のクロスを大迫が右足で合わせて先制。後半から中国が布陣を変えて同点弾を狙ってきたものの、守備陣は集中を切らさずに対応し、そのまま1-0で逃げ切った。

第3戦◆21年10月7日サウジアラビア戦 日本は序盤からサウジアラビアの圧力に苦しんだ。前半24分に南野が頭、同29分には大迫が右足で狙ったが、いずれもGKに阻まれるなど少ない好機を生かせなかった。暑さで消耗した後半に崩れ、26分に原口、柴崎とバックパスのミスが続いて相手FWに渡ってGK権田の股間を抜かれた。0-1で敗戦。5万人以上のサポーターで埋まった敵地の会場は大歓声が響き続けた。

第4戦◆21年10月12日オーストラリア戦 引き分け以下なら森保監督の解任もあった日本は、従来の4-2-3-1の布陣から4-3-3に変更。中盤中央の強度を高め、緩急を交えた攻撃で好機をつくった。前半8分、南野の左クロスから田中が先制。後半に直接FKから同点に追い付かれたものの、41分に途中出場の浅野が放ったシュートが相手のオウンゴールを呼び込み、2-1で競り勝った。

第5戦◆21年11月11日ベトナム戦 日本が1点で逃げ切った。ピッチの状態が悪く、ボールコントロールに苦しんだが、前半17分に先制。大迫のポストプレーから左サイドを抜け出した南野のクロスを伊東が左足で押し込んだ。その後、単独突破した伊東が決めたシュートはVARでオフサイドの判定。後半も追加点を奪うことができなかったが相手のセットプレーやカウンターを封じて無失点で勝った。

第6戦◆21年11月16日オマーン戦 日本は途中出場で代表デビューした三笘の投入と同時に攻勢を強めた。前半は慎重に進め、中央を固める相手の守備を崩せなかったが、後半開始から三笘が再三、左サイドをドリブル突破。後半36分に三笘の左からの折り返しを伊東が左足で合わせて決勝点を挙げた。守備は90分通して安定。オマーンに好機をつくらせず、1-0の勝利で3連勝。W杯自動出場圏の2位に浮上した。

第7戦◆22年1月27日中国戦 日本は攻守で中国を上回り、2-0で完勝した。序盤に右サイドを抜け出した伊東のクロスがハンドを誘い、これで得たPKを前半13分に大迫が決めて先制。その後はボールを保持して好機をうかがい、後半16分、投入されたばかりの中山の左クロスに伊東が頭で合わせた。主力の吉田と冨安の欠場で不安視された守備陣も安定したプレーを見せ、ほぼピンチはなかった。

第8戦◆22年2月1日サウジアラビア戦 日本がホームで本来の力を発揮し2-0で完勝した。昨年10月にアウェーで敗れた相手から、大きな勝ち点3を手にした。前半32分に伊東が右の背後のスペースを突き、折り返しを南野がねじ込んで仕留めた。後半5分には伊東の鮮やかなゴールで加点した。直後の試合で3位オーストラリアがオマーンと引き分けたこともあり、2位日本との勝ち点差は3に開き、日本はW杯出場に王手。

第9戦◆22年3月24日オーストラリア戦 敵地に乗り込んだ日本が7大会連続7度目のW杯出場を決めた。後半途中出場のMF三笘が試合終了間際に殊勲の2得点を挙げる大活躍で、オーストラリアを2-0で下した。敵地で勝ち点3を奪い、最終戦を残してB組2位以内が確定。11月開幕のW杯カタール大会の切符を手にした。