J2清水エスパルスMF中山克広(27)が勝利のために走り続ける。30日の藤枝との「静岡三国決戦」に向け、28日は静岡市内で調整に励んだ。

中山は3試合ぶりの先発復帰が濃厚。快足を武器に藤枝の守備をかく乱させるイメージはできている。5月の前回対戦ではスピードを生かした突破で何度もチャンスを演出。次戦も「チームのために走って、チャンスを作りたい」と闘志を燃やした。

直近2試合はベンチスタート。前節甲府戦は後半途中から出場した。意識したのはゴールに向かうプレー。「前への勢いがなかった」と試合展開を冷静に分析し、特徴を前面に出した。ドローに終わったものの、停滞していた攻撃を活性化。流れを変える切り札としての仕事を全うした。

無得点に終わった甲府戦の反省を生かし、今週はシュート練習に重きを置いた。中山は「ひたすらシュート練習だった。次は入りますよ」と自信を見せる。理想の展開は先手必勝。前半だけで4得点を奪って勝負を決めた前回対戦の再現を狙っている。

残り6試合で現在2位。藤枝戦の翌週は3位磐田との直接対決が控えている。次戦は宿敵との一戦に弾みをつける勝利しか見ていない。前売りチケットは即日完売。アウェーだが、清水サポーターも大挙して訪れる予定だ。中山は「最高の雰囲気をつくってくれると思う」と共闘を呼びかけた。大声援も燃料に、フルスロットルで襲いかかる。【神谷亮磨】