<J1:G大阪1-1仙台>◇第31節◇2日◇万博

 仙台FW柳沢敦(37)が今季初ゴールを決め、J1で得点を記録したシーズンを歴代単独1位の「17」に伸ばした。0-1の試合終了間際、味方が空中戦で競り勝ったボールに素早く反応。胸トラップでゴール前へ持ち込み、左足を振り抜いた。後半23分からの出場で、敗色濃厚のチームを救うリーグ約1年ぶりの一撃。4月に左足腓骨(ひこつ)の亀裂骨折で長期離脱しながら通算108得点とした37歳は「強引なシュートは久しぶり。諦めない姿勢を出せた」と胸をなで下ろした。

 ゴールへの嗅覚は健在だった。1点を追う終盤はロングボール攻撃が増加。「こぼれ球が来そうなところに入る意識は持っていた」と常に落下点を予測し、動きを止めなかった。プロ1年目から積み上げてきた記録を更新したが「今は僕にとっても仙台にとっても、重要なのは勝ち点」と言った。度重なるケガや苦難を乗り越えてきた男は、J1残留につなげるゴールを狙い続ける。

 ▼J1在籍17年連続ゴール

 仙台FW柳沢が今季初得点。鹿島時代の96年にプロ初ゴールを記録して以来、イタリア・セリエA所属時(04、05年)を除いてJ1では「実働」17年連続得点となった。J1で得点を記録したシーズン数「17」は歴代1位。2位は鹿島MF小笠原とG大阪MF遠藤で「16」。