欧州遠征中の本田圭佑のパチューカがオランダの強豪PSVと親善試合を行った。売り上げは、メキシコで起きた地震への義援金となる。

 本田は中盤の攻撃的な位置でフル出場。08年にVVVと契約し、初めて海外でプレーした思い出の地オランダに帰還。試合後は“ふるさと”に戻った懐かしさからか、大いに語った。

 やりとりは次の通り。

 -試合の印象は

 まず、僕の海外の成功はオランダにあるということで、やっぱりいい思い出もある。このスタジアムで点を取ったという思い出もある。懐かしい、戻ってきた感じはありましたね。

 ここにいたのは7~8年前。(観戦していた)スタジアムの小さな子どもはまだ1~2歳だったと思う。でも、お父さんが教えているからか「ホンダ、ホンダ」と言ってくれるのも、ちょっと懐かしい感じはあります。

 -古巣のVVVも1部に復帰し好調

 フェンロー(VVV)が8位、みたいな話を聞いた。僕らのときも一時、9位くらいまでいってフィーバーしてた。だから、今もフィーバーしてるんだなと思う。

 しかもそれが、自分がプレーしてたころ、横のグラウンドでプレーしていた小さな子たちが立っていると思うと、やっぱ、いつかくる世代交代が、どこのチームでも行われているというのは素晴らしい、いいことです。

 そうやってDNAが受け継がれていく。フェンローと試合できればよかったですけど、さすがにそれはなかなか難しいんで。

 -オランダにはやっぱりいい選手がいると言うが、最近は低迷している

 オランダ代表はたぶん、世代交代に失敗しているというところでしょう。日本代表にもちょっとその感じがあって。若い選手が出てきているとは言いつつ、結局、僕らがもうちょっとガツガツいかないと。

 その間を埋める選手がいない。日本代表も、オランダ代表も(世代間の)レベルの差で失敗しているという印象はする。

 -本田選手以降、VVVに多くの日本人選手がやってきた。藤田俊哉コーチも在籍した。道をひらいたといえるか

 オランダには、僕が来る以前にも小野伸二さんや、小倉(小倉隆史)さんとかがいた。僕が完全なパイオニアというわけじゃないですけど、フェンローに関して、僕が来て、マヤ(吉田麻也)が続いた。僕がすごいというよりも、ハイ・ベルデン(現VVV会長)、彼が会長になってからの、日本人との懸け橋になるという、彼のアンビションは本当に素晴らしかった。

 彼の意識がなければ、こうはならなかったと思うんで。彼が評価されるべきだと思う。日本にあれだけVVVファンがいるのは、本当に素晴らしいこと。あんな小さなクラブを、日本人が好きになるのは、普通はあり得ないですから。

 -VVV時代を思い出すか

 僕、結構忘れっぽいんで。今回、ホテルに結構フェンローの友だちが来てくれたです。だいたい忘れている。新しいことがいろいろあって、新しいことに夢中になっているので、過去の記憶については、あまり得意じゃないですね。