【バルセロナ(スペイン)12日=塩畑大輔、山本孔一通信員】MF中村俊輔(31)が所属するエスパニョールが、なでしこリーガーの獲得に動いていることが12日、分かった。女子部門のパトリシアGMが「我々は日本人女性を獲得したい」と明言。U-17世界選手権でMVPを獲得した日テレFW岩渕真奈(16)をリストアップして、正式オファーも視野に、条件面等の本格調査に入った。

 中村が加入直後の8月2日のリバプール戦で、決勝アシストを決める活躍をしたことで、日本人に対する評価が急上昇した。そこでクラブが注目したのが女子の岩渕。U-17世界選手権では準々決勝敗退にもかかわらず、大会最優秀選手に選ばれた逸材。同GMは「マナが来てくれたらボンバ(大きな衝撃)よ!」と熱っぽく話した。

 88年に創設されたスペイン女子リーグは、現在「スーペルリーガ・フェミニーナ」と呼ばれ、今季から16チームが24チームに増えた。上位クラブには欧州女子チャンピオンズリーグの出場権が与えられる。エスパニョールは05-06年シーズンにリーグ優勝したが、昨季は4位に終わった。今季は再び優勝を狙うために、新戦力を探していた。

 クラブではMF中村の加入と時を同じくして、ユースを指導していた前嶋コーチがエスパニョールB(サテライト)に昇格。大活躍の中村とともに、今月から清水商MF風間宏希(こうき=3年)が、ユースの練習に入団テストもかねて参加中。さらに「女俊輔」の獲得となれば、全カテゴリーで日本人が活躍することになる。

 [2009年9月13日9時39分

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