[ 2014年2月15日10時9分

 紙面から ]表彰台の上で銀メダルを手に笑顔を見せる渡部暁斗

 メダルはかむな―。近年恒例だったメダリストによるメダルをかむ行為について、スキー・ノルディック複合の成田収平監督(49)が禁止令を出していることが14日、分かった。複合の個人ノーマルヒルで銀メダルの渡部暁斗(25=北野建設)がメダルセレモニーで「『メダルかんじゃだめ』と言われました」と禁止令の存在を明かした。

 メダルをかむ行為については、日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和会長の長男で、歌手の華原朋美への好意を公言している恒泰氏(慶大講師)がツイッターで「メダルを取る可能性のある日本選手へ。(1)メダルは嚙むな。品がない上にメダルを屈辱することになる(2)国歌君が代は聴くのではなく歌え。国歌も歌えないのは国際人として恥ずかしい。また、日本には国歌斉唱時に胸に手を当てる文化はない。直立不動で歌うこと」(原文のまま)などとつぶやいていた。

 90年代からメダルをかむ行為は世界的な流行となり、最近は日本人選手も「お約束」のように、かんでいた。JOC関係者は「JOCとして禁止令を出したことはない」としたが、恒泰氏のつぶやきで、日本選手団全体の自粛ムードにつながっているようだ。渡部は「カメラマンから“かんで”と言われましたが、何とか乗り切りました」と苦笑いを浮かべていた。