マラソン2度目の小原怜(25=天満屋)が1秒差に泣き、五輪切符をつかみ損ねた。ゴール前130メートルまで田中と並走も、最後に振り切られ2時間23分20秒の日本人2位(全体3位)。悔し涙があふれたが「(日本人)1番以外は違うというのは十分、分かっている」と結果を受け止めた。

 30キロすぎ、日本人1位になる田中が集団から飛び出しても「これからの勝負と思った」。沿道から聞こえる「○秒差!」の励ましを力に追った。37キロ手前で吸収に成功したが、及ばなかった。初マラソンの昨年は転倒し、124位と惨敗。「去年はマラソンの厳しさを知った。今年は勝負の詰めを経験させてもらった」。岡山市に拠点を置く天満屋は、00年シドニー五輪から4大会連続のマラソン五輪代表を輩出していたが、これで記録は止まる。「最高のスタッフと取り組みたい」と、世界選手権に出場した1万メートルでの五輪再挑戦を誓った。