男子400メートルリレー代表の桐生祥秀(21=東洋大)が大学卒業後も、土江寛裕コーチ(43)の指導を受け続けることが12日、分かった。日本歴代最多10度の10秒0台を誇る大学4年生は、04年アテネ五輪男子400メートルリレー4位のコーチに師事し、日本人初の100メートル9秒台、その先の20年東京五輪を狙う。

 京都・洛南高3年時に日本歴代2位の10秒01を記録した桐生は、東洋大入学と同じタイミングで同大のコーチとなった土江氏の指導を受けてきた。自己ベストは当時と変わらず10秒01だが、今季は向かい風の悪条件の中、10秒08、10秒04を出すなど4度の10秒0台をマークしている。爆発力に加えて、安定感も増してきた。6月の日本選手権では4位に沈み、世界選手権は400メートルリレーのみの出場も、着実に右肩上がりの成長曲線を描いてきた。

 日本代表にも同行する土江コーチは、08年と16年五輪では男子400メートルリレーのメダルに貢献するなどデータの細かな分析にも優れる。卒業後の進路については今後詳細を詰める。所属は変わるが、タッグは変わらず走り続けていく。