男子は村沢明伸(26=日清食品グループ)が2時間14分48秒で制し、GC出場権を手に入れた。

 12秒差で滑り込み、GC出場を決めた村沢は約2分30秒間の優勝インタビューで「ゴール」という言葉を5回も使った。レース後は「ゴールしたんだという気がします」と笑顔。序盤は抑え、後半は弾むような大きな走りで一気にまくった。記録を意識したのは残り1キロで「しっかりとした足取りでのゴールが目標だった」。東海大2年時に箱根駅伝2区17人抜きなど学生時代からエリートだった男が完走の感慨にふけった。

 理由は初マラソンだった3月のびわ湖毎日。日本記録を上回るスピードで飛ばしたが、30キロをすぎてから急失速。意識もうろうの中、28位でゴールするも救急車で病院へ運ばれた。マラソンの怖さを知った。ただ今回はペース配分を意識できただけに「前回は失敗じゃなかった」と話した。