新スタート法で記録更新を狙う。陸上男子短距離のケンブリッジ飛鳥(24=ナイキ)が28日、広島市内で男子100メートルに出場する織田記念国際の前日練習を行った。スターティングブロックの踏み切り板の位置を昨季より、前足となる右を2段階(約7センチ)下げ、左を1段階前にした。

 オフに有力な選手が集う米国のプロチーム「ALTIS」の練習に参加し、身に付けた技術だ。終盤の伸びが武器である一方、序盤が課題のケンブリッジは「(前は)窮屈だったが、腰を上げた時に腕がつらくない。無駄な力を使わなくなり、無理なく加速できるようになった」と手応えを感じている様子だった。

 抜群の飛び出しを持つ山県らとの直接対決になる。「自己記録(10秒08)に近いタイムで走れれば。前半部分で持ち味を出せるかにかかっている」。スタートも強い新たな姿を見せる。